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2024年05月20日(月)

「水着姿になるのが嫌」生徒の声 “ジェンダーレス水着”400校以上が採用へ

男女共用セパレーツ水着
男女共用セパレーツ水着
 水泳用品などを手掛けるフットマークが8日、男女デザインが同じジェンダーレス水着「男女共用セパレーツ水着」のリニューアル版を発表した。露出を軽減し体のラインが出にくい形状のセパレーツ型の水着で、今回のリニューアルでは、上着の下に着用するトップスインナーも開発。また、上着のめくれ防止スナップボタンを付け、より安心して泳げるよう改良した。

【画像】女子「ワンピース型」からセパレーツ型まで…スクール水着の変遷

 「男女共用セパレーツ水着」は2022年度にテスト販売で公立中学校の計3校が、従来の水着と選択できる形で導入。その後2023年度は300校以上の学校が導入した。今年度はさらに増え、400校以上の学校で採用を見込んでいる(2024年4月時点)。

 男女共に身体的な違いが表れる部位(胸、腰、尻など)はゆったりしたシルエットになるよう素材を変え、パターンを微調整。体型の違いが目立たないデザインにした。

 上着は一枚で着て泳げるほか、ロック機能式のファスナーと引き手部分にはガードを付け、不意に開かないよう工夫。パッドが差し込めるポケットをつけているが、裏地が黒のため、パッと見てパッド用ポケットと分からない仕上げにより男子も抵抗なく着用できる。パンツは布帛(ふはく)素材を使い、体に密着しない生地を使用。パンツの内側はインナーパンツ付きなので万が一めくれた場合にも肌が見えない。

 同水着開発のきっかけは、5~6年前に「どの水着を選んでいいか分からない」という性の悩みを持つ生徒がいると販売店から聞いたことだった。また「水着姿になるのが嫌」であることが水泳授業の参加率に影響しているのではないかという課題もあった。

 同水着を着用した生徒からは「日焼けをするのが嫌でこの水着を選んだ」「アトピーで肌が弱いのでこういうのが着たかった」などの声も上がった。

 採用校からは「(採用の)一番の理由は、性の多様性への対応です。それまで本校の水着は男子はハーフスパッツ、女子はワンピースのみの指定のため、不安を感じたり不満のある生徒や家庭が無きにしも非ずで、その性自認についての配慮ができていないことに対策の必要性を感じていました。メリットデメリットはどちらの水着にもありますが、一番は、生徒が安心して授業を受けることです。生徒自身の目標や安心材料にあった水着を選択することが好ましいと考えました」(渋谷教育学園幕張中学校・高等学校)、「これまでの水泳の授業は、他の種目の時よりも見学者が多い印象。様々な要因が考えられるが、その要因の一つとして水着があるのではないかと考えました。令和5年度入学の高校一年生は8割が購入しています。着用した生徒からは『体形を隠すことができてよい』『周りの目を気にすることがなくなった』という反応がありました」(東京都立神代高等学校)という声が寄せられた。

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