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「2つのしつけ教育」

 近ごろ、自分のことしか考えられない人が多い。先月、シンガポール空港で関西空港行きの飛行機を待っていた時にも、そんな日本人に出くわした。

 ▼シンガポール空港は広大な面積を誇る。空港内には乗り継ぎのための交通機関もあるが、それを利用しても歩かなければならない距離は長い。日本への乗り継ぎゲート前に、いくらかのいすが置かれている。そこに高校生グループが大きな荷物を置き、元気な声でしゃべっていた。話を聞いていると、進学では名の知れた高校の生徒らしい。

 ▼そこへ足の不自由な女性がやってきた。空いた座席を探しているが、高校生はそれを無視し、座席の荷物をどけようともせずに雑談に興じている。その輪の中には先生らしい若い女性もいたが、足の不自由な女性を見て見ぬふりだ。女性はゲートからかなり離れたところに空席を見つけ、腰を下ろした。

 ▼福岡行きのゲートが開いた。高校生の一団は一斉に立ち上がり、先頭にはさきほどの若い女性。生徒に指示を与えながらさっさとゲートに消えていく。その姿を見て、それはないだろう、君はそれでも教育者かと叫びたかった。

 ▼関西空港に着き、日根野から特急に乗った。近くの席にくたびれた服を着て、2人の幼児を連れた若い母親がいた。子どもは車内でよくはしゃいだが、そのつど母親がきちんと言い聞かせ、しつけをしていた。同じ年代でも、なんと違いのあることかと思った。(翠)



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