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「読者の批判に答えて」

 9月12日付の小欄でシンガポール空港で見た若い女性教員のマナーのなさを批判した。乗り継ぎゲートに乗客が集まり、座席が埋まる中、足の不自由な人が来たのにもかかわらず、座席に荷物を置いたままで雑談に興じる高校生と、その輪の中にいながら座席を譲るよう指導しなかった教員の話である。

 ▼この記述に何人かの読者から手紙を頂いた。そのほとんどが座席を譲ろうとしない高校生や教員に注意せず、傍観していた筆者への批判である。おかしいと思いながら注意しないのは、この教員と同じレベルで、批判する資格はないという指摘である。

 ▼いわれる通りである。けれども、少し弁明したい。集団の中に教員がいたと確信したのがゲートの開く直前であり、生徒の面前で注意するのがはばかられたのである。マナー違反を指摘して逆ギレされた苦い経験を持っていることも、タイミングを失した理由のひとつである。

 ▼問題は注意する以前の話である。次代を背負う子どもたちに社会性を身に付けさせることは、教員の重要な仕事である。社会性を指導する以上、教員自身がそれを身に付けていなければならない。それが見受けられなかったことを残念に思ったのだ。

 ▼試験の点数だけにこだわり、それをもとに「勝ち組」「負け組」をつくり、それを是とする価値観を持たせることが教員の役割ではない。課せられた使命は、当人が思っている以上に重いのである。(翠)



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