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「観光振興は足元から」

 この前の日曜に職場の同僚5人とともに、すさみ町内の熊野古道・長井坂を歩いた。爆弾低気圧が通過した余波で午前中は雨にたたられたが、午後には晴れ間が広がった。ウバメガシの新緑や枯木灘の波頭がまぶしかった。

 ▼コースを下見したときは、所要時間を読み違えてせわしない思いをした。2時間に1本しかない電車に乗り遅れまいと、JR見老津駅まで走るように山道を下った。今回はそれを教訓に、時間に余裕のあるプランを組み立てた。

 ▼熊野古道を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」がユネスコの世界遺産に登録されて、来年で10周年を迎える。節目の年を前に田辺市は、熊野古道への誘客を柱にした観光アクションプランを策定した。

 ▼熊野古道を歩くのに、一番困るのが交通手段の確保である。経産省の調査によると、田辺市を訪れる観光客の7割以上が車や二輪車を利用している。それらの人たちに熊野古道を歩いてもらうには、公共交通機関との組み合わせを具体的に提案する必要がある。

 ▼どこに車を置いて何時の電車やバスに乗り、どこで下車して徒歩の所要時間はどれくらいか、トイレはどこにあるのか、といった詳しい情報が欠かせない。

 ▼一緒に歩いたメンバーのうち、長井坂を歩いたことがあるのは1人だけ。地元に住んでいても、熊野古道はまだ歩きにくい。観光振興は「足元から」。実用的なプランを組み立てて、地元の人たちにもPRしてほしい。(長)



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