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「将棋の指導者」

 日曜日、田辺市で開かれた小学生の将棋名人戦県大会に出掛けた。同じ会場で指導対局があり、旧知の本間博六段が指導に来られると聞いたからだ。

 ▼本間さんとは十数年前に知り合い、忘年会や花見の席で旧交を温めている。しかし、指導対局を見るのは初めてだ。

 ▼対局姿もかっこよかったが、それ以上に講評が見事だった。まずは相手の良いところを褒め、次いで局面を再現しながら形勢を損なった点を指摘する。側で聞いていても、納得できる点ばかりだったから、対局者には勉強になっただろう。

 ▼大人だけでなく小学生が相手でも姿勢は変わらない。同時に10人を相手にした対局でも、その場面をすべて記憶し、投了と同時に、必ず良い点と改善点を指摘される。子どもたちはみな、なるほどと納得の表情だった。僕もまた、氏が文化庁からフランスに1年ほど派遣され、将棋の普及活動を託された理由が分かった。

 ▼同時に、例えば野球やサッカーなどのスポーツでも、このように即座に長所を褒め、改善点を具体的に指摘する指導法を大事にすれば、子どもたちが一気に伸びるのではないかと考えた。少なくともワクワクしながら競技に取り組むことは間違いない。

 ▼楽しくなると心が弾む。心が弾むと技量が伸びる。たとえ失敗しても、改善点を見つけるための材料にすればよい。それを静かに見守るのが保護者の役割だろう。

 ▼教育の現場にも応用できる指導法だと感服した。 (石)



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