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「少子化問題」

 私は将来の短い高齢者だが、近未来の日本が気になる。地方の過疎化や国の少子化を食い止める展望はあるのか。最近二つの同窓会に出たが、子どもが未婚、または既婚でも孫のない仲間が多く、人口問題の深刻さを改めて実感した。

 ▼夫婦で2・07人の子どもが現状維持の基準という。24年前、少子化に直面したフランスが1・66人になったとき「国の将来が危うい」と騒がれた。しかしフランス人は最近、この危機を乗り越えた。高崎順子さんがその体験を『フランスはどう少子化を克服したか』(新潮新書)にまとめた。現地で子育て中の私の娘が帰宅したので、その意見も聞いた。

 ▼日本は原則として移民を受け入れないし、外国人の養子もなじまない。未婚出産への偏見もある。「保育園落ちた。日本死ね」というネット上の叫びが昨年の流行語になったように、保育園の壁も高い。

 ▼格差の進展で進学を諦めたり、非正規雇用の増加で生活の安定に遠い若者が増える。一流企業に入っても、自殺者を出した電通のように過酷な労働現場が多い。これでは結婚も出産も厳しい。

 ▼フランスは保育園から大学まで教育は原則無料。出産には手厚く、共働きにも至れり尽くせりだ。日本は物価も税金も安いが、社会保障の財源が確保できない。でも、増税は先延ばしで国の借金は増える。景気の悪化を恐れる企業は内部留保に励む。

 ▼目先のことが最優先だから解決への道は遠い。(倫)



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