AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「学習指導要領と学び」

 文部科学省が公表した小中学校の学習指導要領改定案を見て驚いた。子どもたちは今、なんと多くのことを学ばなければならないのか。

 ▼例えば、学年ごとに覚えなければならない漢字は1年生80字、2年生160字、3年生200字。内容がまた難しい。4年生までに47都道府県の漢字をすべて読み書きできるように求めているが、テストで愛媛県や岐阜県、新潟県の字を書きなさいといわれると、つまずく子が続出するのではないか。

 ▼この改定案について、文科省は(1)知識や技能(2)思考力、判断力、表現力(3)学びに向かう力、人間性――を育むために目標や学習内容を示したという。その意味は理解できるが、47都道府県の漢字を読み書きする能力がそれに直結するのだろうか。

 ▼漢字教育だけではない。例えば英語教育。僕らの時代は中学校から始まったが、いまは小学3、4年生から聞くこと、話すことの学習を始め、5、6年生では、600字から700字程度の意味を理解し、書いたり読んだりできるように求めている。

 ▼小中学校には本来、教科の指導とともによき人間を育てる役割がある。知識や技能を詰め込むことに偏れば、そちらがおろそかにならないか。限られた時間の中で、双方をバランスよく教え、学ばせるのは難しい。学ぶ方も教える側も頭が痛いことだろう。

 ▼子どもたちの健全な発達を促すためには、もう少しゆとりをもって構えた方がいいような気がする。 (石)



更新)