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「金正男氏殺害」

 北朝鮮の最高指導者、金正恩氏の異母兄、金正男氏の暗殺事件に関して、紀南の読者から電話やメールをいくつも頂いた。特別な情報があるわけではないが、語り合いたいという気持ちはこちらも同じで、大いに話が盛り上がった。

 ▼兄弟骨肉相争う話は、過去の世界史にも頻繁に現れる。今度の暗殺事件に北の政府がまともに絡んでいるとすると、21世紀になっても、政府の意志でテロが白昼公然と行われたということ。その事実に暗然とする。

 ▼国際的な広がりも大きい。舞台となったマレーシアは北朝鮮と韓国と同時に国交を結んでいる数少ない国で、北の国民はビザ無しで出入国が可能だ。北は犯行を強く否定しながらも、マレーシアに共同捜査を提案している。過去の北朝鮮による工作事件では、北はいつも共同捜査を提案した。アリバイづくりと先手を打とうとする手段だろう。

 ▼今度の事件にはまだ謎がいっぱいだ。犯人たちはなぜ正男氏のスケジュールを詳細に知ることができたのか。北朝鮮が過去、要人暗殺のためには周到に準備をしてきたことから考えると、正男氏の周辺に協力者を仕込んでいた可能性もある。

 ▼注目すべきは、こんな乱暴な国家が核武装している事実である。国際的な圧力をかけても、金正恩体制は恐怖政治を加速させ、さらなる核・ミサイル開発へと突進していくだろう。北が自暴自棄になったら何が起こるのか、そのシミュレーションが必要だ。 (倫)



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