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「大臣と嘘」

 手元の『故事ことわざの辞典』で「嘘(うそ)」の項目を調べて驚いた。「嘘から出た誠」「嘘つきは泥棒の始まり」から始まって19もの言葉が並んでいる。それほど私たちの暮らしと嘘は関わりが深いのだろう。

 ▼嘘といえばいま、稲田朋美防衛相の「虚偽答弁」問題が騒ぎになっている。13日の参院予算委員会で、国有地売却問題の渦中にある「森友学園」籠池泰典氏との関係について「法律相談に乗ったことも、事件を受任したことも、顧問弁護士だったこともない」と答弁したのに、その直後に森友学園の民事訴訟の代理人として裁判所に出廷していたことを裏付ける記録が明らかになったのだ。

 ▼動かぬ証拠を突き付けられて稲田氏は翌日、答弁を撤回、謝罪した。だが、問題の発言については「私の記憶に基づく答弁であって、虚偽の答弁をしたという認識はない」といっている。

 ▼どういう意味だろう。事実を尊重しないこんな言い訳が通用するなら、どんな虚言、放言でも許されてしまう。この国の未来に責任を持つはずの大臣がこんな認識では、国会審議も成り立たないのではないか。

 ▼ちなみにさきの辞典では、嘘の項目の最後に「嘘をつけば舌を抜かれる」という言葉を掲載。「嘘をつく者は、死んでから地獄に落ちて閻魔大王に舌を抜かれるということであり、嘘を戒めた言葉である」と解説している。これが庶民の正常な感覚だろう。念のために加えておきたい。 (石)



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