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「サルの群れ」

 白浜町に住む知人から、何かと考えさせられる手紙が届いた。本人の了解が得られたので紹介する。

 ▼「娘たちに野菜を送るために畑に行ってみると、電柵の中でサルの群れが日なたぼっこをしていました。もちろん、畑の中のものはすべて食べ尽くしていました」「最初は驚き、次に腹が立ち、しかし冷静に考えてみると、耕作者も被害者ですが、生息地が人工林になって食べ物がなくなったサルたちも被害者ではないかと気付きました」。

 ▼知人は20年ほど前から旧大塔村の平瀬に4反ほどの農地を借りて小麦や野菜を栽培している。当初は何の問題もなかったが、いまは防御用の電柵を設置していても、それを飛び越えてサルが侵入する。

 ▼それについて知人は「山を放置していたら大変なことになるぞ、という警告の使者として降りてきたのではないか」「大切なことは森の保全。そのために県は『森づくり税』を徴収している。生態や植生、地質などの専門家でチームをつくり、森を守ることが緊急の課題だ」と主張する。

 ▼同感である。森を守ることは里を守ること。私たちの先祖はそのことを体験的に知っていたから、ひたすら山に手を入れ、山とともに生きてきた。その暮らしが崩れたのは昭和30年代以降。灯油ストーブや家電が普及してからのことである。

 ▼因果関係は明確。だから、行政が本気になれば、対策はあるはずだ。サル知恵に負けない知恵の出しどころである。 (石)



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