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「教育への投資」

 ここ数日、田辺市の教育環境整備に関する記事が相次いで本紙に掲載された。大坊小学校と三里小学校の新校舎建設、小中学校へのエアコン整備計画、市立幼稚園での預かり保育の拡充……。

 ▼それぞれが住民や保護者からの熱心な要望と期待を受けてきた施策である。これまでは校舎の耐震化工事が最優先され、新たな施策に投資するゆとりがなくて後回しになっていたが、ようやく新たな施策にも取り組めるようになったということだろう。

 ▼この記事を読みながら、明治維新の主役の一人、西郷隆盛が残した言葉を思い出した。『西郷南洲遺訓』(岩波文庫)にある「政の大体は、文を興し、武を振ひ、農を励ますの三つに在り。(中略)此の三つの物を後にして他を先にするは更に無し」という一節である。政治の根本は教育の振興、防衛力の整備、産業の振興にある。何よりも優先して取り組めという意味であろう。

 ▼「文を興し」を大きく分けると、施設や制度の整備と、教育力の充実という二つの側面がある。その一つに新たな投資をしていくことは大いに歓迎したい。同時に、もう一方の教育力の充実にも知恵を絞り、努力を続けてもらいたい。

 ▼学校は地域の灯。子どもは明日への希望である。そう考えると、子育てがしやすい環境の整備は何よりも優先される。それが実現できれば、希望の灯がともる。子育て環境にひかれて移住してくる人も増えるに違いない。 (石)



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