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「これぞ『夜景遺産』」

 今月初め、橋杭岩のライトアップを見に串本町へ行った。3日間の期間の最終日。風があり寒かったが、近くの駐車場だけでは足りず隣の橋杭園地に臨時駐車場ができていた。

 ▼ここのライトアップは「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産になった2004年度に県と町が協力して始まった。05年度からは町が続けている。町によると今年は過去最多の人出があり、初めて臨時駐車場を設けた。

 ▼10月に一般社団法人の団体から夜景遺産に選ばれた。近隣でイベントがあり、その帰りに立ち寄った人も多かった。点灯中に満月が出るという好条件もあり、写真愛好家も繰り出した。会員制交流サイト(SNS)を通じて夜景が広まり、集客につながった。来場者が増えた理由という。

 ▼私も奇岩と波と照明がつくる幻想的な光景に、いつになく引き込まれた。2、3年置きに見物に来ているが、照明の装置と手法は着実に進歩している。月の満ち欠けや天候にも左右されるので演出は難しいが、点灯期間を満潮時に合わせるなど、町も楽しませる工夫を重ねて事業を定着させた。それが人気の要因なのだろう。

 ▼岩を照らす照明は、微妙な色合いを岩肌ににじませながら刻々と変化し、海面を照らす照明は風波を神秘的に浮かび上がらせた。何色にも染まる波に見とれ、不思議な感動を覚えた。

 ▼本番前日の試験点灯を報じた本紙の見出しは「これぞ夜景遺産」。十分納得できた。(沖)


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