AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「この国の行方」

 週末、母校で担当している文章表現の授業で、受講生に毎回、800字の小論文を書かせている。先週の課題は「この国の行方」。日本の現状や将来について、どんなことを書いてくるのか。期待して添削作業を続けた。

 ▼まず、受講生全員の作品に目を通す。その後、個々の作品を読んで添削し、思考力、文章力、国語力という項目ごとに評価する。学生たちの考え方に触れることができる絶好の機会であり、今回も期待は裏切られなかった。

 ▼地球温暖化対策は待ったなしと説く女子学生がいれば、国の財政赤字を取り上げ、それを打開する政策を考える男子学生もいる。日本に未来はないと書き連ね、同時にこの不満を声にすることができないことこそが重要だ、本気で悩み、それをぶつけたら道は開けると書いた学生もいる。

 ▼大学で学ぶようになって、初めて世間で起きていることが身近になった。大学での学びを通じて将来に興味を持つ人が増える。その機会を与えるためにも奨学金制度の充実を、と訴える学生もいた。

 ▼興味深かったのは「思いやる気持ちと、思いをもらう気持ちを大切に」という作品。人に何かをしてあげた側は忘れないが、思いをもらった側は、当座は感謝してもすぐに忘れる。それではむなしい。もらう気持ちをもっと大切にしようという主張が新鮮だった。

 ▼こうした若者がいる限り、この国の未来は暗くない。大人ももっと頑張ろうと思った。(石)


更新)