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「公園の葉ボタン」

 これを小春日和というのだろう。先週末は久しぶりにポカポカ陽気に恵まれた。10日の南紀白浜の最高気温は14・2度。先週半ばは、紀南各地の最低気温が軒並み氷点下を記録するほどだったから、体感温度はよけいに暖かい。

 ▼陽気に誘われて、田辺市の新庄総合公園を歩いた。催しの人混みを避けて東側の芝生広場に向かう。近くの池にカモがいる。ざっと30羽。堤防付近以外は山に囲まれて人が寄りつけないため、カモが安心して生息できる空間である。2羽ずつがペアになって気持ちよさそうに泳いでいる。

 ▼もう一カ所、野外音楽堂の裏手の小さなため池にも30羽以上のカモがいる。ここも崖の下にあり、人が近づけない。カモにとっては天国だろう。毎年この季節になると、遠い北の国から戻ってくる。

 ▼カモを眺めた後は、花壇に向かう。そこには紅白の葉ボタンが整然と並び、美しい色合いをみせている。周囲の枯れ残った花とは対照的に、早くも正月が来たようなすがすがしさがある。

 ▼こうした素晴らしい花壇に出合えるのも、日々公園を手入れする人たちの存在があるからこそである。土を耕し、適度な水と肥料を与える。苗を植えたその日から、害虫が寄り付かないよう気を配り、雑草を抜く。「丹精込める」という言葉そのものの世話が続いて、初めて美しい花壇が出来上がる。

 ▼そんなことに思いを巡らせながら、しばし葉ボタンの前で立ち尽くしていた。(石)



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