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「電気自動車の普及」

 最新の電気自動車(EV)に試乗した。モーターによる走行は静かで力強く、ガソリンやディーゼルエンジンの車とはひと味違った運転を楽しめた。

 ▼世界の自動車市場はEV化に向けて一気に動きだした。イギリスやフランスは2040年までにエンジン車の販売を規制する方針だし、自動車の生産で日欧に後れを取った中国は、国内メーカーを育成するためのEV化政策を進めて主導権を握ろうとしている。

 ▼性能は着実に向上しており、試乗車の航続距離は400キロ。それでも、電池の残量を気にしながらの運転はストレスになりそうだ。道の駅やコンビニなどに設置されている急速充電スタンドに寄り、空に近いバッテリーを80%まで充電するには約30分かかる。運悪く先客があれば、さらに待たされることになる。ガソリンスタンドで給油するような手軽さはない。

 ▼普及の鍵は電池の性能向上。先日、トヨタ自動車と電池生産のパナソニックが協業を発表するなど、この面でも急激な動きが始まっている。もう一つの課題である電力の供給体制を含め、今後、業界の動きは激しさを増すだろう。

 ▼試乗したEVは、車のエンジンがモーターに置き換わることを実感するのに十分な性能だった。CO2削減という大きな目標もある。巨額の投資が必要だが、世界の潮流はEVに向いている。

 ▼それでもエンジンの音や振動に魅力を感じるのは、単なる郷愁だろうか。(長)



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