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「オオキンカメムシ」

 吉野熊野国立公園に指定されている那智勝浦町の宇久井半島で、普段見掛けることが少ない南方系の昆虫「オオキンカメムシ」が集団越冬していると聞き、自然観察の拠点であるビジターセンターを訪ねた。

 ▼今年、県内で大発生したツヤアオカメムシやチャバネアオカメムシは緑色で体長は1センチほど。それに対してオオキンは体長2センチで、鮮やかなオレンジ色と黒い模様が目を引く。越冬のためこの時季に太平洋側の海岸林にやって来るが、その生態はよく分からない。

 ▼センターでもらった案内地図を頼りに遊歩道を歩いて15分。灯台に近い日当たりのいい場所にタイミンタチバナというオオキンが好む木がある。その葉裏にびっしりたかっていた。

 ▼「カメムシ博士」と呼ばれた後藤伸さんもオオキンがお気に入りだった。紀南の昆虫を収録した「虫たちの熊野」の表紙に使う写真を撮ってほしいと頼まれ、すさみ町の江須崎に同行したことがある。動きが遅いのでじっくり観察でき、いい写真が撮れた。

 ▼カメムシの仲間にはニシキキンカメムシやアカスジキンカメムシといった金属性の光沢を放つ美しい種類があり、昆虫愛好者に人気だという。特有の悪臭も、人によってはあまり気にならないらしい。

 ▼昨年、ブレークした香草パクチーの香りをカメムシの臭いに例える人もいる。果樹農家にとっては大敵だが、たで食う虫も好きずき。好きな人にはたまらないらしい。 (長)


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