AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「大河ドラマ」

 今年は明治維新から150年。NHKの大河ドラマの主人公は西郷隆盛だ。林真理子の『西郷(せご)どん』が原作で、脚本は中園ミホ。二人の売れっ子が、西郷の男くさい実像にどう切り込むか。

 ▼西郷は日本史上最も人気が高いといわれるが、その生涯はいまだ謎だらけ。原作者は「誰も書かなかった西郷像を示したい」と意気込む。7日の初回はそれなりのスタートだった。

 ▼私は盟友、大久保利通との交友と決別に、この作がどう迫るかに注目したい。海音寺潮五郎の一連の作品を愛読し、数年前には、鹿児島市の二人の生地を訪ねたからでもある。

 ▼ここで極貧の二人は同じ釜の飯を分かち合った。二人とも非業の死を遂げながら、現地での人気は情の人・西郷が、冷徹な理の人・大久保を圧倒している。自己の理想像を西郷に投影する人も多い。

 ▼手を携えて徳川幕府を倒した二人だが、征韓論で対立し、敗れた西郷は故郷へ。後日、担がれて兵を挙げるが破れ、城山で自刃する。新政府の基礎を築いた大久保も、後に不平士族の兇刃に倒れる。

 ▼敵味方に分かれても、二人の友情は美しい。大久保は生前の西郷の手紙を持ち歩き、暗殺された時にも2通懐にあった。明治維新は一種の革命だったが、西郷と大久保の仲はいかにも日本的だ。

 ▼一方ロシア、中国などの革命は、政敵には徹底的に残忍だ。北朝鮮では肉親さえ殺した。これについては改めて取り上げたい。(倫)


更新)