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「防災リーダー」

 中学校を挙げて地域の自主防災組織に加入し、地域の人たちと連携して活動しているのを取材したことがある。14年前のことだ。当時としては珍しい取り組みだった。

 ▼海の近くにある串本町の田並中学校と田並自主防災協議委員会との活動である。生徒が南海地震について学び、減災のための提言を委員会で発表。海抜表示板を制作、設置したり、バザーを企画・開催し、その売り上げで備蓄用毛布を購入したりしていた。

 ▼当時の委員会代表は阪神大震災の体験者。子どもたちが地域の防災リーダーになり、地域の課題を解決する力を育んでほしいと願っていた。「将来、郷里を出ていったとしても、学びは生きる」とも話していた。

 ▼残念ながらこの取り組みは学校統合を機に解消となった。委員会は高齢化が深刻化し、避難訓練をするのが精いっぱい。若い力はより必要になっているというのが現状という。

 ▼県が先日発表した新年度予算案を見て、この話を思い出した。そこには防災面の事業として学校と地域を守る防災リーダーの育成充実を挙げていたからだ。

 ▼近年、水害など自然災害が相次いでいる。近い将来、紀伊半島沖の海底を震源とする大地震の発生が予測され、津波の襲来も避けられない。

 ▼そのときにどう被害を最小限にとどめるか。自助・共助・公助。それぞれの役割を果たすため、地域と学校が協力し学びを繰り返して、地域の防災力を高めたい。(沖)


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