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「高齢者の健康づくり」

 高齢者の健康づくりに関心が高まっている。本紙にも「田辺市が高齢者の健康づくり支援」「入院患者の体力維持、県立医大が活動量分析手法開発へ」などの記事が掲載された。

 ▼高齢者や入院患者が健やかに過ごせるようにという願いと同時に、背景には増大する一方の国民健康保険の医療費負担を減らし、財政悪化を食い止めたいという本音も見える。

 ▼二つの記事を読んで2002年12月、当時の南部川村の健康づくりの記事を朝日新聞に見開きで掲載したことを思い出した。当時、村の1人当たり診療費は約21万2千円。県の平均より10万円ほど少なく、15年連続県内一だった。国保加入者は約4500人。節約額は県平均と比べると年に4億5千万円、10年で45億円にもなる計算だ。

 ▼なぜ、医療費が節減できたのか。村の開業医や山田五良村長に聞いた内容をこのようにまとめている。(1)3世帯同居の家庭が多く、家庭介護ができる(2)梅農家にはお年寄りの技術を生かす仕事があり70代、80代になっても誇りと張り合いを持って働ける。それが心身の健康につながる(3)午前6時半からの早朝健診で受診率を上げ、病気の早期発見、早期治療に取り組み、スポーツを奨励、食生活を改善した(4)自宅介護世帯に毎月5千円の補助を出した…。

 ▼あれから16年。村の施策はいまでも通用することばかりだ。なのにこの成功例が他の自治体では生かされていない。どうしてだろう。 (石)


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