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「クルージング」

 高齢者を中心に静かなブームを生んでいるクルージングに参加した。横浜港を出発、和歌山港に寄り、瀬戸内海を経て九州を巡る1週間の船旅だ。

 ▼和歌山では、復元後60周年という和歌山城見物を選択したが、忍者を装った若者ボランティアの活躍に感動した。観光戦略では、親切でよく勉強した地元の若者の協力が不可欠だろう。

 ▼瀬戸内の島々を縫いながら、神戸で海運記者をしていた昔、英国の有名作家サマセット・モームにインタビューしたことを思い出した。モームは「2度目の瀬戸内航海だが、こんなに素晴らしい風景はギリシャのエーゲ海以上だ」と絶賛していた。

 ▼九州では、隠れキリシタンで有名な佐世保市沖の黒島、樹齢数千年の縄文杉で知られる鹿児島県の屋久島など観光スポットがめじろ押し。ただし、ガイドの能力などにはばらつきがあり、人材の育成には各地とも工夫の余地が多々ある。観光船の誘致を目指すなら、田辺港や新宮港も同じだろう。

 ▼船客は時間や経済的余裕のある高齢者夫婦が多いが、リピーターも結構いるのが驚きだ。船内の催しもクラシック音楽の演奏から落語まで多彩で、退屈とは無縁だった。

 ▼クルーズの売り物は食事。今度も船客は満足だったようだ。ただ粗食に慣らされていた私はいじましく食べまくり、体重が3キロも増えた。驚いたが「大丈夫よ。すぐ戻る」と、傍らにいるわが家の「粗食コック」が保証してくれた。 (倫)


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