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「時は命なり」

 「時は金なり」という。英語でいえば「タイム・イズ・マネー」。時間は金と同じように貴重だという格言である。

 ▼これを一歩進めて「タイム・イズ・ライフ。時は命なり。光陰を惜しまず勉学に励み、体を鍛えよ」と励ましてくれたのが中学校の校長。60年以上も前、入学式で僕たち新入生に向かって力説された場面を思い出す。

 ▼10日は「時の記念日」。1920年、時間の大切さを尊重する意識を広めるために東京天文台などが設けた。

 ▼時間の大切さは古くから説かれていたようで「故事・ことわざ辞典」などには、それに関する格言がいくつも並んでいる。例えば「時に遭えば鼠(ねずみ)も虎になる」。時機に巡り合うと、つまらない者でも出世して権勢を振るうようになるという意味だ。いま権力をほしいままにしている政治家諸公の顔が思い浮かぶ。

 ▼「時は万事を暴露す」という言葉もある。時がたてば、いまは分からないことでもすべて明らかになるという意味だ。政官界を混乱させている森友学園や加計学園を巡る疑惑も、いずれ暴露されるということか。

 ▼僕が好きなのは「時に感じては花にも涙をそそぐ」。続く「別れを惜しんでは鳥にも心を驚かす」とともに、中学校の漢文の時間に暗記した。

 ▼「国破れて山河あり、城春にして草木深し」から始まるこの詩は、唐代の詩人、杜甫が詠んだ「春望」の一節である。無念を感じるたびに脳裏に浮かんでくる。 (石)


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