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「頼もしい近況報告」

 熊楠の里音楽コンクール(実行委員会主催、紀伊民報協賛)が休会になって4年。いまでも、当時の運営関係者が出場者の「その後」を伝えてくれる。最近では田辺市出身の南皐太郎君(19)の活躍が話題になった。

 ▼彼は今春、目指していた音楽大学に入学。学内の環境をフルに生かし、砂地に水が染み込むように知識や演奏技術を吸収しているそうだ。先日は、尊敬する世界的なピアニスト、マリア・ジョアン・ピリス氏と話す機会に恵まれ、勉強中の曲の演奏で課題に思っていることについて話を聞いてもらったという。

 ▼4月中旬、静岡県内でピリス氏の演奏を聴いた後、近くの店で余韻に浸っていたらピリス氏も来て隣の席に座ったらしい。そんな時、サインを下さい、という人はあっても、演奏上の悩みを相談する人はそうそういないだろう。

 ▼どこでそんな力を身に付けたのか。本人に聞くと、彼は高校時代、夏休みなどにJR紀伊田辺駅の周辺で外国人相手のボランティアガイドをしていたそうだ。田辺市熊野ツーリズムビューローと高校が連携して進めていた活動だ。

 ▼ビューローの職員と2人一組で応対し「恐れずに聞き、話す姿勢を育てていただいた」と南君。地域での経験を力にして、大学でもたくましく成長しているのだ。

 ▼この活動は、訪れる外国人が急増して対応が追い付かず、一昨年から休止しているが、高校もビューローもなんとか再開したいという。(沖)

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