AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「観天望気」

 「観天望気」という言葉がある。風や雲の動き、太陽や月の見え方などから経験的に局地的な天気を予測することを指す。

 ▼海を仕事場にする漁師はこれによって出漁の可否を決め、農家の人たちもまた収穫や種まきなどの作業手順を考えてきた。それぞれ生活の必要上から生まれた予測力であり、この能力が収量や品質に直結し、時には命をも左右する。

 ▼当然、天候を表す言葉も多い。みなべ町から田辺、白浜、すさみ町あたりの漁師の間では「やませ(冬季の南西の風)返しは西怖い」「沖がすいたら(沖合の雲がなくなったら)雨が上がる」などと言い習わされている。

 ▼雲の動きにも敏感だ。「うろこ雲は天気が変わる予兆」「笠雲が山にかかると雨や風」「夏の朝曇りは晴れ」などの言い伝えを頼りに農家の人たちも天候を予測し、人手を追加して収穫を急ぐ。予報が悪いと、今日は休みにしようということもある。

 ▼梅雨真っただ中。連日、こんな予報が不要なほどのじめじめした日が続く。そのくせ晴れた日は真夏のように暑い。日が落ちても気温が下がらず、蒸し暑い。そんな日は戸外で働く人はもちろん、屋内にいても熱中症が心配される。とりわけ高齢者や幼児には注意が必要だ。

 ▼田辺市消防本部の調べでは今季、すでに9人が熱中症で搬送されたという。予防には水分と塩分の補給が不可欠。疲労回復効果のあるクエン酸を含む梅干しの効能も知られている。 (石)


更新)