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「官僚の犯罪」

 西日本の甚大な大雨被害に目を奪われ、大事なことが後回しになっていた。文部科学省の科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(現在は官房付に異動)が受託収賄の疑いで東京地検に逮捕された事件である。

 ▼容疑者には東京医科大学のトップから私立大学を助成する事業の対象に選んでほしいと頼まれ、その見返りに自分の子どもを不正に合格させてもらった疑いが持たれている。この依頼が成功したのか、前年度は助成対象から外れた同大学は2017年度の助成対象校に選ばれ、すでに助成金3500万円を受給している。

 ▼事実とすれば、文科省の最高幹部として失格である。その前に、公に奉仕する官僚としての資格がない。大学側も賄賂代わりに特定の受験者に便宜を図ったのであれば、試験制度の公平さを自ら傷つけ、おとしめたことになる。

 ▼なぜ、こうした不正がまかり通ったのか。権力者の意向に沿って、審査がゆがめられたとすれば、文科省としての責任も大きい。容疑者の責任を問うだけではなく、省としての説明責任が求められる。

 ▼官僚の不正という意味では、森友学園や加計学園の問題にも通じる構図ではないか。二つの件では、権力者の事情に配慮してか、財務官僚らが公文書を書き換えたり、釈明にならない言い訳を付け加えたりした事例が次々と明るみに出ている。

 ▼官僚が罪を犯す土壌に切り込まなければならない。それが政治の役割である。 (石)


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