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「父の日」

 「父の日にお父さんがいない」という作文集があしなが育英会から送られてきた。今年の父の日は過ぎたが、作文の内容には胸を打たれた。

 ▼「父ちゃんはカッコイイな。ボク、父ちゃんに似ているよね。大きくなったら、ボクも父ちゃんみたいにハゲるといいな」。以前、新聞に出た小学生の作文だ。若ハゲだった昔の私も、息子にこんなに褒められると、コンプレックスも吹き飛んだかも。

 ▼そんな大切で誇らしい父親を失った子どもたちの作文集はしかし、悲哀に満ちている。その一つ。「パパの写真を見ると、時々泣く。もう一度会いたい。パパと呼びたい。けれど呼べない」。

 ▼あしなが育英会は、震災遺児や交通遺児などに奨学金を贈る組織で、これまでに約11万人の遺児の進学を支えた。この奨学金に私たち自治会のマージャンメンバーも協力している。東日本大震災が起きた時「満貫で上がったら、100円ずつ出そう」という思い付きを提案したら、全員が賛成した。

 ▼最近、その総額が100万円を突破した。「飲まない、吸わない、賭けない」の高齢者マージャンで「満貫の喜びを、出す喜びに」という発想が支持され続けたのだ。

 ▼がむしゃらに生きてきた高齢者たちが暇つぶしのマージャンの中に見いだした数少ない社会貢献だ。そこには自己陶酔という酒精分も含まれている。「じいちゃんも、ダテにはげていないなあ」と孫たちがいってくれるかな。 (倫)


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