AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「参院の定数増」

 「行き当たりばったりの改革」と言えば、言い過ぎだろうか。先日、国会で成立した参議院議員の定数を6増やす改正公選法に対する感想だ▼改正点は、議員1人当たりの有権者数が最も多い埼玉選挙区を2増(3年ごとの改選数で1増)し、比例代表を4増(改選数2増)したこと。比例代表では一部に特定枠を導入、政党が得票数に関係なく優先的に当選者を決められるようにした。参院の定数増は、沖縄の本土復帰に向けて沖縄選挙区を新設した1970年を除けば初めてだ▼一票の格差是正のため、3年前も選挙制度を変え、人口の少ない2県を一つの選挙区とし「鳥取・島根」と「徳島・高知」にした。「地方の有権者を軽んじた改革」と失望したが、今回はその合区を維持するため、合区対象県で選挙区に擁立できなかった候補を特定枠で救済しようという狙いが透けて見える。野党は「党利党略」と反発、報道各社の世論調査でも反対が賛成を上回る▼それでも与党は強行採決で押し切った。「良識の府」と呼ばれてきた参院は今後、どこへ行くのか。衆議院の決定を追随するだけでは、その存在意義さえ問われてくる▼高まる政治不信。それに輪を掛けるように、昨今は与党議員の非常識な発言や行動が相次ぐ。寛容の精神とはかけ離れた独善的な主張が幅を利かし、それをいさめる空気も希薄だ▼こんな時だからこそ、議員が身を切る改革を見せてもらいたい。(河)


更新)