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「熊野古道」

 先週の本紙に、熊野古道をテーマにした投書が3件掲載されていた。順に紹介すると、田辺市中辺路町の田中淑副さん(84)、白浜町の廣畑茂樹さん(70)、田辺市学園の吉本民代さん(68)の投書である▼田中さんは滝尻王子から熊野本宮大社までのルートを4回に分けて単独行で歩き切ったと書いた。吉本さんはすさみ町の長井坂に挑戦、自分の体力と相談しながら途中まで歩いたと書いている▼廣畑さんの投書は少し様子が異なる。初めて歩いた古道は、うっそうとした針葉樹林であり、期待外れだったと書き出し「昔の熊野街道とは趣が違うように思う」「昔の熊野街道周辺は薪炭木の林であり、四季の移り変わりや小鳥のさえずりも楽しめ、眺望ももっと良かったのではないか」と嘆いている▼さらに薪炭木は伐採しても根は生きており、すぐにひこばえが生え、伐採後の大雨でも街道は傷まなかったと強調。人工林を伐採する時には、街道沿いだけでも薪炭樹林に戻すことを検討してと結んでいる▼僕は20年前、滝尻から本宮を経由して那智大社まで歩き、この道に取り付かれた。2001年には朝日新聞の「旅する記者50人」という企画で海南市の藤白神社から紀伊路、中辺路、本宮と巡った後、車で那智山へ。そこから再度本宮大社まで実質約200キロの道を7日間で踏破し、記事にしたこともある▼古道歩きの同志を得た気持ちで投書を読ませてもらった。(石)


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