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教職員の「働き方改革」 子どもと接する時間を

 先生が忙しさに追われている。学習や生活の指導から部活動や事務仕事、加えて昨今は保護者への対応に割く時間が増え、心身の負担も重くなっているという。

 県教育委員会が昨秋、県内の公立学校を調査した結果では、教員の1週間の時間外勤務時間の平均は小学校が約12時間、中学校は約20時間だった。そのうち「過労死ライン」の目安となる1カ月80時間を超えて時間外に働いた教員の割合は中学校で20・6%、高校・特別支援学校で15・6%、小学校で7・2%となっていた。

 熱い思いを持って教職を志したであろう教員も、これでは疲弊してしまう。危機感を持った県教委は教職員多忙化の解消に向け、数値目標や方策を示す「教職員等の働き方改革プラン」を策定した。職務の見直しによって仕事量を削減するとともに、外部人材の活用などにも取り組む。

 さらに、勤務時間を客観的に把握するためにパソコンなどを使った仕組みを導入し、校長は退勤が極端に遅い教職員に改善を指導するという。

 数値目標は「ノー残業デー」の設定校を100%に▽教職員の時間外勤務時間数を1カ月45時間以下に▽年次有給休暇の取得日数を年間13日以上に▽原則として中学校の運動部ではすべて、土日曜いずれかと平日1日を休養に設定する―などを挙げている。高校の運動部にも中学校に準じた休養日を設定するための取り組みを促す。

 しかし、業務量の軽減に手を付けないまま、こうした時間外勤務時間や休暇などの数値目標を強調すれば、持ち帰り残業など記録に残らない業務を生む懸念も出てくる。まずは業務量そのものを軽減することが必要だ。

 県教委は調査や研修会、会議などの簡素化、統合や廃止についての検討が必要として、すでに見直しを始めているという。

 もう一つの課題が人材の確保である。しかし、少子化が進む現状では、教職員を増やすことは難しいとして、外部人材の活用に取り組む。すでに導入が始まっている部活動指導員に加えて、本年度からは大規模小学校30校に教員の事務作業を補助する非常勤職員「スクール・サポートスタッフ」を配置した。授業や学校行事、採点などを手助けするのが主な業務である。これをより多くの学校に広げていきたい。

 学校は子どもが1日の大半を過ごす場所である。教員との出会いは、その後の人生に大きな影響力を持つ。だからこそ教員にはより多く、より深く子どもに向き合う時間が必要である。

 勉強や生活で悩んでいたら声を掛ける、ゆっくり相談にも乗る。そうした時間を確保し、同時に教職員の心身への負担を軽くするためには、学校現場における教職員の働き方改革は待ったなしだ。

 そのためにも「働き方改革プラン」の実効性を高めることが必要だ。県教委が責任を持って市町村教委や学校と連携し、現場の不合理を改善してもらいたい。 (K)


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