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知事選を前に 県の未来、共に考えよう

 任期満了に伴う知事選は11月8日告示、25日が投開票となる。4年に1度の選挙を機会に、県民はどんな未来を選択するのか。真剣に考えたい。

 課題の一つが、地域の活力の基本である人口である。県の人口は1997年から減少が続き、今年は93万8107人(4月1日現在の推計)となった。22年間に約14万人の減少だ。減少数は拡大傾向にあり、年間の減少数は4年連続で過去最多を更新している。出生数は3年連続で過去最少を更新、死亡数は過去最多になった。

 こうした事態に、県は結婚や子育て支援などの施策を打ち、移住支援など社会減への対策も講じている。しかし、今のところ大きな効果は見えない。

 いまや人口減は避けられない。人口減少社会でも快適に生活できる環境づくりを具体化していくしかない時代に突入している。

 少子化は高齢化につながる。2025年からは、団塊の世代が75歳以上になる「超高齢化社会」に入る。県の高齢者に占める要介護・要支援認定率は、3年連続で全国最高であり、さらに上昇の可能性がある。医療や介護の現場が混乱しないように準備を整え、健康維持策を具体化して医療費、介護費の増加を抑制する必要がある。

 過疎化も進行している。採算面からバス路線が縮小される中、買い物や通院の人たちの利便性をどう確保するか。行政サービスを隅々まで維持し、地域の生活をどう支えるか。在宅医療を推進するには、避けて通れない問題である。

 農林水産業・商工業・観光業などへの有効な支援、風水害や大規模地震への備えも重要だし、教育面でも、将来を担う人材の育成に取り組まないといけない。

 県内では近年、高速道路など幹線道路の整備や企業誘致が進んできた。和歌山市内には次々と大学が立地し、紀南では、南紀白浜空港の国際線誘致強化への道筋も付いた。しかし、課題はまだ多い。世界情勢を反映して新たに生まれる課題もあるだろう。そうした課題に一つ一つ対処しながら、同時に、将来を見据えた発展の方向を探り、新たな仕組みを作っていく必要がある。

 地方はどこも似たような課題を抱えている。他府県の成功事例を探し、いいものは積極的に取り入れたい。同時に、和歌山から理想的な地方モデルを発信する気概を持って知恵を絞り、先進的な施策もどんどん打ち出してほしい。民間にそうした芽生えがあれば、積極的に支援してもらいたい。

 知事選にはいまのところ、4選を目指す現職の仁坂吉伸氏(68)と、新顔で市民オンブズマンわかやま事務局長の畑中正好氏(66)の2人が出馬を表明している。前回選挙と同じ顔ぶれとなるが、正面から政策を戦わせ、未来図を描いて信を問うてほしい。

 厳しい時代をどう乗り越えるか。それはリーダーの手腕にかかっている。その知事を選ぶ選挙である。県の未来に思いをはせ、貴重な1票を行使したい。 (K)


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