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25日投票の知事選 未来に向けた一票を

 知事選の投票日は25日。戦いを繰り広げているのは、4選を目指す現職の仁坂吉伸氏(68)と新顔で市民オンブズマンわかやま事務局長の畑中正好氏(66)。「与野党相乗り」対「共産」で、4年前の前回と同じ構図である。

 今、地方は厳しい時代にある。少子化や都市部への流出によって人口は減少し、地域の活力が失われつつある。高齢化の進行で医療や福祉施策の充実も求められる。近い将来、発生が予想される南海トラフ巨大地震、近年多発する豪雨災害への対策も喫緊の課題だ。

 そうした多くの課題を克服するために県政のかじ取り役を選ぶのが知事選であり、県民の選択が重要になる。

 にもかかわらず近年の知事選投票率は低調だった。三つどもえの争いとなった2000年こそ51・31%だったが、一騎打ちとなった04年と06年は30%台に下がった。仁坂氏の2期目となった10年には三つどもえとなり43・37%と少し回復したが、再び一騎打ちとなった14年には40%を割った。県内の市町村長選はもちろん衆院選、参院選と比べても極端に低い。

 とりわけ気掛かりなのは、若年層の関心が低いことだ。これは知事選に限ったことではなく、選挙権年齢が18歳まで引き下げられて初の衆院選となった17年の場合、18歳は43・74%、19歳は27・32%。全国平均と比べると、どちらも5ポイント前後低かった。

 そういう中で行われる今回の知事選である。「身近な人がいない」「選びたい候補者がいない」などという声も聞かれるが、果たしてそうしたことでいいのだろうか。現在の生活に不安を持ち、支えが必要だと感じている住民は多いし、県勢の浮上を願っている人も少なくないはずだ。県政のリーダー選びはその第一歩となる。

 投票率アップに県選挙管理委員会も力を入れている。若者向けに選挙の仕組みを伝えたり、模擬投票したりする「出前講座」を続ける一方、8月からは県知事選に向けて和歌山大学の学生を「学生啓発サポーター」に委嘱。啓発動画を撮影して動画サイト「ユーチューブ」で公開してもらったり、若者受けのする啓発物を企画して配ってもらったりしている。

 そうした「主権者教育」も重要だが、それ以上に候補者同士の政策論争が投票率に直結する。立候補した2氏には、それぞれの政策をより鮮明にし、より広く浸透させて有権者を投票所に呼び込んでもらいたい。

 幸い候補者はともに少子化対策や産業振興に向けてそれぞれ特色ある政策を掲げている。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を巡っても、真っ向から対立した姿勢を示している。それぞれが若年層の将来に関わる重要な課題である。

 そうした課題に対して自分たちの考えを反映させる絶好の機会が今回の知事選である。選挙における一人一人の投票行動が県政の未来につながる。そう信じて、票を投じてもらいたい。 (Y)


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