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相次ぐ教員の不祥事 責任、影響の重大さ自覚を

 県内教職員の不祥事が次々と発覚、県教育委員会は4月以降に5人を懲戒免職処分にした。4カ月以上を残して、2000年度以降で最多だった6人に迫っている。

 免職となったのは、高校のクラブ合宿中に校内で飲酒し、部員の頭を踏みつけるなどした監督の教諭▽有給休暇を取って県外の女子高生に会いに行き、わいせつ行為をした高校教諭▽勤務高校の女子生徒にわいせつ行為をした講師▽勤務する小学校に侵入し、児童のための公金などを盗んだ教諭▽民家の浴室を盗撮した小学校教諭。停職や減給を含めると、懲戒処分は8人で、昨年度の3人、一昨年度の1人に比べ、極めて多い。

 子どもが被害に遭った事案が多いのも問題だ。加害者は子どもに善悪の分別を教える立場にある教員だ。心から信頼していた先生に裏切られ、大きなショックを受けた子どももいるという。多感な時期に受けた心の傷は深い。

 職業倫理をしっかり持ち、教え子の顔を思い浮かべれば、こんな不祥事は起こせないはずだ。それがどうして、こんなことになるのか。初心を忘れたのか、指導者の立場にあぐらをかいたのか、自分だけは特別と勘違いしたのか、仕事でのストレスからなのか。

 危機感を持った県教委は19日に市町村教育長会、21日に県立学校長会を臨時に開いた。宮下和己県教育長は「痛恨の極みと言わざるを得ない。子どもたちの人権をないがしろにする行為。人としてありうるんだろうか」と厳しい言葉で問い掛け、教育者以前の問題だと強調。「教育への信頼は日々の努力の積み重ねでつくり出されるが、失うのは一瞬。取り戻すのは並大抵ではない。不祥事はゼロでなければならない」と、再発防止を強く要望した。

 管理職に対しては早急な研修や全教職員への面接を要望。さらに「教職員同士が意思の疎通がしやすい」環境づくりも求めた。互いを分かり合い、困り事を相談し合えれば、不祥事を防ぐ手だても見いだせると説明した。

 県教委も、県の教育委員がまとめた「緊急メッセージ」を全教職員に配布、日頃の言動や指導の在り方、日常生活などを見つめ直すよう求めた。今後は、教職員の生活上の相談窓口を強化し、教員採用検査で、人物像を厳しく見極める仕組みも検討するという。

 教職員は教育者であり、同時に子どもの目標となるべき存在でもある。そういう立場の人が裏切れば、児童生徒の人格形成にも関係する。子どもや保護者の信頼を失えば、教育は成り立たない。その責任と周囲に与える影響の大きさを自覚しなければならない。

 県教委のトップである宮下教育長は先日の会議で、時折声を震わせながら再発防止を訴えた。処分を受けた教員の関係者が、泣きながら謝罪に来たとも明かした。

 事態は深刻だ。県教委は「できることは全部やる」という。期待したい。「先生」という名前を信じている子どもらに二度とつらい思いをさせないでほしい。(K)


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