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介護報酬引き下げで大幅減収 県内の小規模事業所

 昨年4月の介護報酬改定によって、和歌山県内の小規模介護事業所を中心に大幅減収となったことが、県社会保障推進協議会の調査で分かった。収入が4割減になる事業所や職員の賃金を下げたり、事業中止を検討したりする事業所もあるといい、協議会は国に介護報酬を改定するよう要望している。

 介護報酬は介護保険制度で、利用者(要介護・要支援者)に行うサービスの対価として事業者に支払われる。1割は利用者負担で、9割は保険料や国、自治体の公費で賄う。事業者はこれを運営や人件費に充てる。

 国は昨年4月、介護報酬を過去3番目の下げ幅となる平均2・27%引き下げた。内訳は基本報酬平均4・48%減に、認知症の人や重度の人へのケア充実や、職員の賃上げの加算分を合わせたもの。協議会によると、条件が整わない小規模事業所などでは加算分を得られず、大幅減収となっているという。

 中央社会保障推進協議会の呼び掛けにより、全国で事業所への影響を調査。県内では昨年7〜8月に通所介護事業所を中心に102事業所に対して、郵送や面接で調べた。

 県内で減収した事業所は全体の75%。10%超減収の事業所は半数あった。減収幅の平均は10・7%で、最大で40%減少という事業所もあるという。小規模通所介護だけで見ると、平均で14%減収。減収幅10%超は77%に上った。

 102事業所の職員数は2055人で、正規と非正規が約半数ずつ。各事業所の最低時給平均は822円で、6割が850円未満だった。最低賃金の715円も4事業所あった。

 また、約半数の事業所で職員の不足を訴えている。「賃金水準が低い」や「介護職員の社会的地位が低い」「労働がきつい」の理由を挙げる事業所が多く、人材が集まりにくい現状があるという。県社会保障推進協議会は県に対し、人材確保の施策を要望していく。

 アンケートの自由記載欄には「報酬減で、職員の高くない給料を下げたりパートを解雇したりするしかない。署名を集め、国にたたき付ける活動が必要」「こんなことをしていると介護事業者がなくなる」「手取りで15万円あれば普通と言われる中、下の世話をし、大声でわめかれ暴力も受ける。職員の質をいつまで維持できるか。絶望的な将来を想像する」「きつい締め付けは事業所いじめだ。ほかでもかなり苦しんでいる」など、深刻な声がつづられている。



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