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和歌山県最古の木造校舎か 築114年、すさみ町の旧大己小

 和歌山県すさみ町防己(つづら)にある旧大己(たいき)小学校が、県内に現存する木造校舎としては最も古いとみられることが分かった。周辺には石垣でできた棚田もあり、校舎も含めて美しい景観を生み出している。

 摂南大学(大阪府寝屋川市)理工学部の本多友常教授(69)や学生らが、住民への聞き取りや実測調査、文献などから調べていた。本多教授は「とても貴重な建物で、地域にとっての宝物であることは間違いない」と話している。

 町史などによると、木造平屋の校舎は1903年2月に完成。13年に増築され、現在の姿になった。床面積は264平方メートル。開校は1879年で、当時の大谷、防己両村が設立した。校名は両地区から1文字ずつ取った。過疎化で1970年3月に閉校となり、佐本小と統合した。

 旧大己小校舎は、一部の木が腐ったり、玄関ポーチが傷んだりしていて老朽化が著しいが、木製の窓枠や廊下があり、屋根の構造には、最初にできた部分と増築部分の造りが違っている特徴もある。

 校舎は現在、町が個人に貸し出している。人の出入りがあり、かつ建て替えなどを必要としない使い方で済んでいることも、現在まで残った理由だと本多教授はみている。

 調査をまとめたビデオ上映会がこのほど、防己集会所であり、地元住民らが集まった。約40分の上映終了後、卒業生で区長の岡秀昭さん(67)は「よい学校を出たんだと改めて感じた。仕事で大阪に10年ほど暮らしたが、帰省して石垣の上に立つ校舎を見るたびに『帰ってきたな』と感じたことを思い出す」と目を細めた。何とか建物を残せないか、という思いもあるという。

 本多教授は、過去に橋本市の高野口小校舎や串本町の樫野埼灯台旧官舎の改修にも携わった。


【和歌山県内で現存する木造校舎では最も古いとみられる旧大己小学校(和歌山県すさみ町防己で)】

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