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サツキマスの採卵始まる 近大新宮実験場

 アマゴやチョウザメなど淡水魚の研究を進める和歌山県新宮市高田の近畿大学水産研究所新宮実験場で1日、アマゴの降海型「サツキマス」の採卵が始まった。この作業は今月中旬まで続き、親魚約200匹から50万粒の採卵を予定している。山本慎一場長代理(61)は「天然資源の保護や養殖の対象魚種として活用できるようにしたい」と話している。

 親魚は、海に下るという自然界のサイクルに合わせて、昨年12月から今年5月までは那智勝浦町の浦神実験場の海のいけすで飼育した。全長約40センチ、重さ800グラムほどに成長後、新宮実験場に移した。

 職員らは、この日に選んだ2年魚の雌(全長50センチ前後、重さ1・5〜2キロ)20匹を1匹ずつ手に取り、直径約5ミリ、重さ約0・1グラムの黄色い卵を取り出した。その上に雄(同)から精子を搾り出した。

 ふ化までの日数は、水温によって変わるが約1カ月余り。30万粒のふ化を見込んでいる。子魚はふ化後1カ月ほどで餌を食べ始めるという。一部を来年5月に放流用として10センチサイズで出荷する。これまで熊野川や富田川で放流されている。

 同実験場では2011年から研究を始め、13年に完全養殖に成功。海水への順応性や成長の優れた個体の安定生産を目指して研究を続けている。今回採卵に使った親魚は優良選抜した2代目で、今後も継代飼育していくという。


【採卵したサツキマスの卵に精子をかける職員(1日、和歌山県新宮市高田で)】

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