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仙人風呂、今冬も開設 川湯温泉「復興の証しに」

 和歌山県田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川の河原に、冬の風物詩として親しまれている大露天風呂「仙人風呂」が、今年も設けられることが決まった。温泉街は8月下旬の台風で全宿泊施設が床上浸水するなど大きな被害を受けたが「仙人風呂を復興の証しに」と開設を決定。ただ、復旧工事との関係で、開始は例年より遅い12月22日を予定している。

 仙人風呂は、川湯温泉が「仙人」のお告げによって発見されたという言い伝えと「千人」入れるぐらいの大きさがあることが名前の由来。熊野本宮観光協会と川湯温泉街の事業者でつくる仙人風呂実行委員会の取り組みで、1985年度から毎年続けている。

 川底を掘ると温泉が湧き出る大塔川の河原に大露天風呂(昨年度は横幅約42メートル、奥行き約13メートル、深さ約60センチ)を造成。昨年度は12月1日から2月末まで開設し、約6万5千人が利用した。

 8月23日夜から24日未明にかけて県内に暴風を伴う大雨をもたらした台風20号では、大塔川が氾濫。温泉街の全8事業者の11宿泊施設が床上浸水し、川沿いの県道や護岸も被害を受けた。

 関係者によると、大きな被害であったことから実施を危ぶむ声もあったが、仙人風呂実行委員会では9月下旬に会議を開き「復興の証しとしてやりたい」などとして本年度も開設する方針を決定。観光協会も4日に理事会を開いて、この方針を承認した。


写真【川湯温泉街を流れる大塔川に設けられた仙人風呂で、一番風呂を楽しむ子どもたち(昨年12月1日、和歌山県田辺市本宮町で)】

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