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田辺にカワウの大群飛来 熊楠ゆかりの神島、影響を警戒

 和歌山県田辺市新庄町の内之浦干潟に1日、300羽ほどのカワウの大群が飛来した。日本野鳥の会県支部会員によると、他地域から来た可能性が高いという。過去にふん害に遭った田辺湾にある国の天然記念物「神島」の関係者や産卵アユを守る内水面漁協の組合員は、飛来に警戒を強めている。

 県支部副支部長の津村真由美さん(田辺市秋津町)によると、田辺市やその周辺ではここ数年、カワウは繁殖していないという。今回確認された群れには今年生まれの若鳥が多く交じっており、他地域から来たと推測されている。この大群は、満潮の干潟に飛来し、集団で漁をしていた。中には全長30センチ以上のボラをひとのみする光景も。しばらくすると海側へ飛び去った。

 関西広域連合では、府県をまたがり広域的に移動して被害を与えているカワウの生息動向を調査している。田辺市では3年前まで繁殖記録がある元島で年3回の定点観測をしており、今年7月には21羽が飛来、うち6羽が若鳥だった。3月は67羽、昨年12月は222羽だった。今年も12月中に調査する予定。3日現在、市内で繁殖地は発見されていない。

 神島では、1988年から数年間、カワウの大群がねぐらに利用。おびただしい量のふんが積もり、森林の一部が荒廃し、がけの崩壊まで起こった。その後も断続的にふん害は続き、営巣も確認された。鳥がねぐらに使った「大山(おやま)」に、市文化財審議会と市教育委員会は2009年から毎年秋から冬にかけてテグス糸を張り巡らせており、それ以降カワウの飛来はない。


写真【集団で漁をするカワウ。くわえているのはボラ(和歌山県田辺市新庄町で)】

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