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名瀑「那智の滝」守ろう 那智勝浦町が委員会設置

 和歌山県那智勝浦町は5日、水量の減少が懸念される名瀑「那智の滝」の保全に取り組むため、森づくりや水源涵養(かんよう)などの専門家や行政関係者でつくる委員会を設置し、初会合を開いた。今後、源流域の水源涵養機能の向上、滝の景観保全や魅力の向上に向けた提言をしてもらう。

 那智の滝は落差が133メートルで、一段の滝としては日本一の落差を誇る。同町那智山、熊野那智大社の別宮・飛瀧神社のご神体であり、今年登録15周年を迎える世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部となっている。

 町観光企画課によると、那智の滝の源流域は約510ヘクタールあり、民間の林業事業者と明治神宮、国、熊野那智大社が所有している。近年、水の濁りや水量の減少が見られることもあると関係者や町民の間で懸念の声が出ているという。

 同町は2001年に「那智の滝源流水資源保全事業基金」を設置。現在、基金残高は3億円を超えており、この基金を活用した森づくり・町づくりをしたいと、専門家や町、県、国の職員の計8人をメンバーとする那智の滝保全委員会を設けることになった。

 この日は、堀順一郎町長が、出席者に委員の委嘱状を手渡し「那智の滝は町だけでなく、日本の宝。保水力を高める森づくりで将来にわたって流れ続ける方策について、ご意見を頂きたい」などとあいさつ。

 委員会に対し、那智の滝を枯れさせず清らかな水が流れる状態を保ち、防災減災にもつながる森づくりを進めるための方策▽町内外の人たちに那智の滝と水を生み出す森に関わってもらうことで魅力を再発見し、観光客が訪れたいと思い、町民が郷土愛を持てるような町にしていくための方策―の2点を検討するよう諮問した。


写真【町が委員会を設置して保全に取り組む世界遺産「那智の滝」(和歌山県那智勝浦町那智山で)】

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