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漁協が2.7倍に水増し請求 田辺市のイセエビ放流事業

 和歌山南漁協(本所・和歌山県田辺市)が田辺市から放流費用を不適切な形で受けていた問題で、同漁協の第三者委員会がまとめた意見書の全容が分かった。2007〜16年度、イセエビの仕入れ額として漁協は市から約1111万円を受給していたが、実際の仕入れ額は406万円で、2・7倍に水増し請求していた。差額は大部分が別団体の口座へ移され、個人に渡っていた現金もあったとしている。他の放流事業(5種)については、07〜17年度に受けた市補助金(計約3525万円)のうち、少なくとも半分は不正受給だったとした。

 イセエビ放流事業は市が事業主体。種苗を漁協が仕入れ、その費用の全額を市が交付する。受益者負担の考えから、半額を分担金として漁協が市へ支払う仕組みになっている。種苗は湊浦支所(田辺市磯間)が田辺支所(同市江川)の分も仕入れていた。

 漁協は、差額のほとんどを別団体の口座へ移し、一定期間、定期的に10万円前後が引き出されていた。事務作業を担っていた湊浦支所の元職員らに「お礼」として渡っていた。

 受け取っていた人は第三者委の聞き取りに対し、どこから出ている現金かは知らなかったと説明したという。個人へ渡った金額は、問題発覚以降の昨年5月ごろ、口座へ返還されている。

 一方、漁協は実際よりも多く市から受給していたため、分担金も必要以上に支払っていた。第三者委では「過大分担金」とし、これを差額から差し引いた分を不正受給と認定している。

 17年度分の水増し分については、漁協は既に市へ返還している。


写真【和歌山南漁協の本所(和歌山県田辺市江川で)】

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