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熊野 後輩に託す勝利

 「和歌山東には先輩の借りを返したい」。主将の原祥平(17)は試合前から闘志を燃やしていた。相手はくしくも昨年夏の初戦(2回戦)に6回コールドで敗れた相手。原はレギュラーで出場していた。「昨年を知るからこそ、チームを引っ張る」

 昨年の主将、湯川晃希(19)は「2年生の時から責任感があり、チームを引っ張っていく意識が強かった」と原を評価する。

 湯川は大会前日、原らにライン(通信アプリ)でエールを送った。「手ごわい相手だが、結果を気にせず楽しんで。自分たちの野球をしてほしい」。愛知県から大会に駆け付け、応援席から後輩を見守った。

 試合は、1回から先発投手の関矢が相手打線につかまった。3回には2点本塁打を浴びた。原は「本塁打は仕方ない。次に切り替えよう」と関矢を励ました。

 4回に反撃。一死満塁の場面で打席が回ってきた。バットの先に当たった打球は中翼への浅めの飛球になり、走者をかえせなかった。「皆が回してくれた打席。打ってやると思ったのに、申し訳ない」

 試合後、「打撃に力を入れてきたが、1点につながらなかったのが悔しい」と涙を浮かべた。「先輩方や学校のみんなからたくさんのエールをもらい、感謝の気持ちでいっぱい。後輩には今日の試合の経験と反省を生かし、来年こそ勝ってもらいたい」。果たせなかった思いを後輩に託した。 (敬称略)


写真【投手の関矢光佑(右)に声を掛ける主将の原祥平=15日、和歌山市の紀三井寺球場で】

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