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ブラインドラグビーを体験 上富田町、パラスポーツの理解深める

弱視を体験するゴーグルを着けてブラインドラグビーを体験する参加者(19日、和歌山県上富田町市ノ瀬で)
弱視を体験するゴーグルを着けてブラインドラグビーを体験する参加者(19日、和歌山県上富田町市ノ瀬で)
 視覚障害のある人が健常者と一緒にプレーする「ブラインドラグビー」の体験会が19日、和歌山県上富田町で開かれた。関係者や大学生、地元の小中学生ら約20人が参加し、パラスポーツへの理解を深めた。

 ブラインドラグビーは2015年にイングランドで考案された新しい競技。19年に日本ブラインドラグビー協会(東京都、橋本利之会長)が設立された。日本では視覚障害者5人と健常者2人でチームを構成し、健常者はトライできない。国内では社会人の5チームが活動している。

 上富田町での体験会は日本協会が主催した。田辺市出身で、東海学園大学スポーツ健康科学部(愛知県みよし市)講師の植田真帆さんの紹介で実現した。愛知県の「愛知サンラビッツ」と、大阪府の「大阪バルズ」の選手やスタッフ、植田さんや東海学園大の学生らが合宿を兼ねて訪れた。

 体験会は市ノ瀬体育館であり、参加者はアイマスクや弱視を体験するゴーグルを着け、鈴の音が鳴るボールを使って競技に挑んだ。パスをもらう時に手をたたいてアピールしたり、タックルの代わりにタッチをする際に声を出したりして、相手への配慮やコミュニケーションの大切さを学んだ。

 指導したサンラビッツの神宮寺徹監督(44)=中京大学ラグビー部ヘッドコーチ=は「みんな障害の壁を超えてプレーしていた。日常生活でも今日の学びを生かし、視覚障害者に配慮できる人になってほしい」と呼びかけた。

 白浜中学校3年の山口和起君(14)は「目の不自由な人とどう情報を共有するかが大事だと思った。日常生活でも配慮していきたい」と話した。

 日本ブラインドラグビー協会の森祐二郎事務局長(29)は「もっとチームを増やし、各地で体験会も開いて機運を高めたい」と話している。
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