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モモヒメヨコバイ防除へ 梅の害虫、和歌山県がチラシで協力呼びかけ

モモヒメヨコバイの被害や防除について啓発するチラシ
モモヒメヨコバイの被害や防除について啓発するチラシ
 和歌山県は、梅の葉に被害を及ぼす新たな害虫、モモヒメヨコバイについてのチラシを作り、光合成低下や早期落葉といった被害、農家に向けた登録薬剤による防除の協力などを啓発している。引き続き、生態や防除方法を研究していく。

 この虫は県内では2019年に田辺市やみなべ町で初めて確認された。成虫は黄緑色で、体長は3~3・5ミリ。梅などの葉を吸汁する。被害初期には吸汁された跡が点々と白くなり、被害がひどくなると木全体の葉が白い状態になることもある。吸汁されることで、早く落葉するなどし、貯蔵養分への影響が心配される。

 被害範囲は広がっており、印南町やみなべ町、田辺市のほか、白浜町でも被害の報告を聞いているという。

 県うめ研究所が田辺市下三栖や印南町の梅園地で調べたところ、3~4月、7~8月、10~11月の年間3回発生ピークがあることが分かった。

 また、葉の吸汁被害が大きくなるにつれて光合成の速度は低下する。特に、葉の被害面積割合が50%以上で影響が大きかった。いくつかの薬剤試験もした。

 研究成果も踏まえ、県では「モモヒメヨコバイの防除にご協力をお願いします」と題し、被害の葉の写真や登録薬剤について説明するチラシを作成し、生産者向けに配布している。

 研究所では、24年度までかけて、生態や、梅の木への影響、効果的な防除方法について研究した上で、啓発の冊子をまとめる予定という。

 研究所は「園地の様子を見て、薬剤散布など対策を取っていただきたい。相談は各振興局やうめ研究所までしていただければ」と呼びかけている。

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