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梅産業の課題や解決策は? 収穫体験した大学生やJAが交流会、和歌山・田辺

梅の収穫作業を体験した感想などを話す和歌山大学の小田悠有爾さん(中央奥)=10日、和歌山県田辺市新庄町で
梅の収穫作業を体験した感想などを話す和歌山大学の小田悠有爾さん(中央奥)=10日、和歌山県田辺市新庄町で
 和歌山大学とJA紀南が連携する取り組み「梅スタディケーション」で、梅の収穫作業を体験した学生の発表会と関係者が集う交流会が10日、和歌山県田辺市新庄町のビッグ・ユーであった。学生は「農作業だけでなく、観光する時間などを組み合わせることで、この取り組みは広がっていくのではないか」と感想を話した。


 スタディケーションはスタディー(学習)、ワーク(仕事)、バケーション(休暇)を掛け合わせた造語。農業現場の人手不足という課題と学生の学びを結びつつ、梅の消費拡大にもつなげる狙いがある。

 発表会・交流会はJA紀南と紀伊民報の共催。約30人が参加した。

 発表したのは、和大3年で地域交流援農サークル「アグリコ」代表の小田悠有爾さん(21)。小田さんを含む8人は、6月に上富田町岩田の谷本憲司さん(46)の梅畑で収穫を体験した。

 小田さんは「農家の方を尊敬する気持ちが高まった」とした一方で「現地までの交通手段は今後考えていくべき課題だと感じた」と語った。梅畑は傾斜地が多いことからトレーニングにもなるとして「運動部向けの『梅収穫合宿』として宣伝するのもよいかもしれない」とユニークなアイデアを紹介した。

 小田さんの話を聞いたJA紀南指導部の榎本義人部長(56)は「いい問題提起をしてもらった。梅が地域を支えているのは間違いないから、(課題解決も)地域ぐるみで取り組まないといけない」と話した。

 交流会では、谷本さんの妻・裕美さん(46)が作った梅肉を使ったスープ、あえ物が振る舞われた。和大4年でアグリコのメンバー新田きらりさん(21)は「梅を調味料として使う概念がなかった。自分も試してみたい」と話した。

 発表会ではこのほか、神島高校3年の芦田真希さん(18)、千賀虹歩さん(17)、久保ななみさん(18)、木藤未空さん(17)が、学校で「梅を食べようキャンペーン」と称する取り組みを展開していることを紹介した。和歌山信愛女子短大の森岡美帆准教授(60)は、栄養士や管理栄養士の仕事を説明した。

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