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外来カミキリから梅守る 懸賞金・伐採で最大7万円、和歌山・みなべ

懸賞金と伐採支援金のチラシを持つみなべ町農業士会の月向雅彦会長(左)と町産業課の職員=2日、和歌山県みなべ町芝で
懸賞金と伐採支援金のチラシを持つみなべ町農業士会の月向雅彦会長(左)と町産業課の職員=2日、和歌山県みなべ町芝で
モモの木の枝のミンチ状フラス(和歌山県提供)
モモの木の枝のミンチ状フラス(和歌山県提供)
 全国一の梅産地・和歌山のみなべ町で、町農業士会と町、JA紀州が一丸となって、梅などバラ科の木を枯らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」から梅を守る取り組みを始めた。被害樹の発見に懸賞金を出し、伐採する場合には支援金を出す。県の伐採支援金も合わせると、1本の被害樹に対して最大7万円を交付する。


 町農業士会の月向雅彦会長(62)は「産地で被害が出ると一気に広がる恐れがある。早期発見・早期駆除が何よりも大切」と協力を呼びかけている。

 懸賞金は、町農業士会がクビアカツヤカミキリのフラス(幼虫が排出する木くずとふんの混ざったもの)を見つけた人に出す。対象は梅畑など町内にある栽培樹や庭木、街路樹で、梅のほか桜やモモ、スモモなどバラ科の木のフラス。発見者は町外の人でもいい。懸賞金は1万円で、1人1回限り。成虫は対象外。予算は10万円。

 みなべ町は、被害樹の伐採支援金を出す。梅のほかスモモ、モモなどのバラ科の栽培樹が対象。伐採して抜根もすれば1本につき3万円、伐採して切り株をブルーシートで覆えば1本につき2万円を支援する。対象は町内在住者で、被害樹が複数あればその本数分、支援する。防除対策事業補助金として本年度予算に162万円を充てている。

 県も被害樹の伐採支援金を町と同様に用意している。1本の被害樹に対して懸賞金、町と県の伐採支援金を合わせると最大で7万円になる。

 JA紀州は、現場に出向いてフラスがクビアカツヤカミキリのものであるかどうかの確認をする。フラスの発見者の連絡窓口も務める。

 町産業課は「懸賞金や伐採支援金を受けた人の名前を公表することはない。園地に1本被害樹があったからといって園内の健全な木まで伐採する必要はなく、被害樹のみを適正に処分すればいい。被害が拡大しないよう、見つけた人はすぐに連絡してほしい」と呼びかけている。

 フラス発見の連絡はJA紀州みなべ営農センター(0739・72・1174)へ。伐採支援金などの問い合わせは、みなべ町産業課(0739・72・1337)まで。

 町によると、町内の梅の栽培面積は約2120ヘクタールで、農家数は約1200戸。2021年度の生産量は約3万2千トンだった。

 クビアカツヤカミキリの幼虫は4月から11月ごろにかけて活動し、木を食害して枯らす。幼虫は木の中で2~3年成長。成虫は6月から8月ごろに活動し、木の幹や樹皮の割れ目に産卵する。繁殖力が強く、1回に平均350個、最大千個の卵を産む。

 県内での被害は、19年11月にかつらぎ町で初めて確認された。以降、紀ノ川筋の市町で拡大し、23年5月には御坊市でも見つかった。県によると、御坊・日高地方では今年1月末時点で御坊市、日高川町、由良町の梅、モモ、桜で計114本の被害が出ている。

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