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グループ展「春想う」

グループ展に出展している杵村直子さん(左)と郷さとこさん=和歌山県あ田辺市中屋敷町で
グループ展に出展している杵村直子さん(左)と郷さとこさん=和歌山県あ田辺市中屋敷町で
 和歌山県田辺市中屋敷町の古民家を活用した複合施設「SOUZOU(ソウゾウ)」内ブレックファーストギャラリーで11日、7人の芸術家によるグループ展「春を想う。」が始まった。油彩や線画、ガラス絵、版画など多彩な表現で春の息吹あふれる約80点を展示している。21日まで。入場無料。

 毎春東京で開催し、今年が13回目。ソウゾウを運営する画家の杵村直子さんが出展していることから、初めて田辺市での巡回展が実現した。

 杵村さんは紀南の自然では海を描くことが多かったが、今回は山に挑戦した。「自然の魅力を分かりやすく伝えるガイドの養成講座を受け、山をアトリエと感じるようになり、新境地が開けた。紀南に住んでいるからこそ描ける山を表現したい」と話している。

 線画家の郷さとこさんは、空間や人物から受けたイメージを描くことが多い。会場で対面した人からわき上がるイメージを描く「魂の似顔絵」の依頼も受け付ける。線画だけでなく「動かない鳥」として知られるハシビロコウをカラフルな模様で描いた作品も会場入り口付近に展示している。

 杵村さんは田辺市での巡回展を恒例にし、出展作家には会期中、市内に滞在して制作活動をしてもらいたいという。

 今回、埼玉県在住の郷さんは2週間滞在する。「山の緑の濃さや海のグラデーションの美しさ。何度も来ているけれど、場所の持つ魅力が創作意欲を刺激してくれる」と話している。

 展示は午前11時~午後5時。14日のみ休み。問い合わせはソウゾウ(090・5491・9796)へ。

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