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熊野古道で道普請 伊藤園とオークワ、和歌山・田辺

熊野古道に土を運び入れる道普請の参加者(14日、和歌山県田辺市本宮町で)
熊野古道に土を運び入れる道普請の参加者(14日、和歌山県田辺市本宮町で)
 茶製品・清涼飲料水の製造・販売大手「伊藤園」と和歌山県内外でチェーンストアを展開している「オークワ」が14日、和歌山県田辺市本宮町内の世界遺産・熊野古道で道普請に取り組んだ。両社の社員とオークワの公募に応じた一般参加者の計48人が古道の補修に汗を流した。

 伊藤園は、自然豊かな環境づくりに役立てようと「お~いお茶」ブランドの全飲料などの売り上げの一部を各地の自治体に寄付し、社員も地域の環境活動に参加している。県内では、県が世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を保全し活用の促進をと実施している「10万人の参詣道環境保全活動」に賛同し、保全活動のためにと9回寄付しているほか、道普請にも参加しており、今回が5回目。オークワは伊藤園のこうした活動に賛同し、一般参加者を募って初めて参加した。

 道普請は、平岩口バス停から熊野本宮大社までのうち、本宮町大居の三軒茶屋跡から伏拝王子側へ300メートルほどの所で実施した。

 約1トンの土を少しずつ分けて土のう袋に入れ、それを参加者が運んで雨などで流出した部分に投入した。県世界遺産センターの職員が指導に当たった。運び込まれた土は「タコ」と呼ばれる道具を使って突き固め、歩きやすくした。

 伊藤園は「企業として社会貢献を果たすとともに、地域活性化と地域の皆さんの元気や笑顔のある暮らしにより貢献していきたい」、オークワは「環境保全活動や地域活性化にお客さんと一緒に取り組めたらと考えていた。願いがかない良かった」としている。

 公募で参加した美浜町の塩﨑八千代さん(56)は「世界遺産の補修を自らの手でするという貴重な経験ができ感動した。参加して良かった」と喜んでいた。

 参加者は道普請の後、本宮大社までの約2キロを歩き、大社にも参拝した。

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