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(11)「私は、わたし」

 パリの友達は気が強い。教室でバーで路上で、あくまで自分を主張する。日本ならとっくに変わり者のレッテルを張られそうな人材が、そろいにそろっている。

 自分の意見は自分自身、合わせる必要がどこにある。そんな大前提の元に成り立つ人間関係が、私はたまらなく好きだ。

 意に沿わない場合は戦いもいとわない。ここに住む限り、私も感情をむき出しにすべきなのかと考えたが、それは返ってストレスになることに気付き、やめてしまった。

 彼らが怒りを抑えられないのと同じように、怒りをかき立てることもできない。でも気の強い友達は大好き。突如、隣で「カーン」とゴングの鳴り響くのを聞くと、胸が躍る。

 戦いの後は潔く去るか、あるいは何度も乾杯し肩を抱き合うか。そんな彼らの鮮やかな生き方が、時にまぶしくも見える。


【大みそかの夜、霧に煙るエッフェル塔。シャイヨー宮の広場にはたくさんの人が集まっていた】

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