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(393)水中撮影

 「カメラをラップで包むっ!」「ビニール袋に入れたらええ!」

 生徒たちの口からわたしが思ってもいなかったアイデアが次々と飛び出した。ビデオカメラをラップやビニール袋でくるんで水中に入れようなんて、誰がそんな恐ろしいことを思いつくだろう。

 「小さな水槽にビデオカメラを入れて沈めたらいいと思います」

 うん、それだ!  その答えを待ってたんだよ。

 わたしの地元の江住中学校では5年前から藻場の再生を目標に“見直そう故郷の自然”をテーマにした総合的な学習に取り組んできた。わたしも県教育委員会からなんと非常勤特別講師という辞令をもらい、週2時間の授業に出向いている。

 最初の3年間は江須崎を中心とした海を舞台に学習した。今年は江須之川の河口の調査に取り組んで3年目にあたるので、その成果を報告書だけにまとめるのではなく、多くの人たちに見てもらえるビデオにまとめることにした。

 「どうせ作るんなら川の中を水中撮影してみようよ」

 とは言っても学校には水中ビデオカメラどころか普通のビデオカメラもない。実はわたしの手元に最新式の水中ビデオカメラがあることはあるのだが、それをそのまま使ったのでは面白くない。生徒たちが知恵を絞った結果が、箱メガネならぬ水槽にビデオカメラを入れて撮る手作り半水中カメラ?だったのだ。

 「意外によく撮れてるなあ。とても水槽ビデオ?の映像とは思えないぞ」

 最初はカメラをぬらさないように水槽を半分ほど沈めるだけで四苦八苦していた生徒たちも、慣れるにしたがってカメラワークがうまくなり、カワムツの子どもの群れやテナガエビなども一応撮れるようになった。次は編集することを常に念頭に置きながら撮ることを教えてみよう。

(すさみ町立エビとカニの水族館長)

写真手作りの水中カメラで撮影する生徒たち(すさみ町江住で)

更新)