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(563)巨大マンボウ

 九鬼(三重県尾鷲市)の大敷き網(定置網の一種)で久々にマンボウの大物を見た。すさみに引っ越してきたばかりのころ、港に水揚げされた2トン車の荷台からはみ出すマンボウを見て以来だが、体長は2メートル強だから、これでもまだMサイズ。ものの本によると、これまでの世界記録はナント体長3・3メートル、体重2・3トンもあったとか。わが国にも体長3メートルもある世界最大のマンボウの剥製がある。

 水族館の大水槽で3メートルもあるマンボウが悠然と泳いでいたら、さぞかし見応えがあると思うのだが、残念ながら大物を飼育するのはなかなか容易ではない。まず定置網からの取り上げからして人力では無理だし、かといって何時網に入るかもしれない巨大マンボウのために毎回クレーン船と運搬用コンテナを用意するわけにもいかない。また、活魚車での運搬も生半可な車では駄目だ。日本の道路交通法では幅2・5メートル以上の車の通行は認められていないから、この時点で断念せざるを得ない。よしんば水族館まで運べたとしても、水槽への搬入のどれをとっても難しそうだ。重量もさることながら、皮膚が非常にデリケートで弱いマンボウは、重ければ重いほど皮膚にダメージを与えずに運ぶことは至難の業なのだ。したがって、大きいマンボウを展示しようと思ったら、まず人力で取り上げることができる体長70〜80センチ、体重30キロぐらいのものを運び、水槽で大きくする他はない。

 という訳で、日頃から動物交換などで親交のある某水族館から依頼されたマンボウの捕獲は、先日無事終了した。なにせ九鬼の定置網組合とは30年以上の付き合いで、メンバーが世代交代してもほとんどが気心の知れた漁師さんばかり。最適サイズのマンボウを選ぶため、網を絞るのを途中で待ってくれたり、水揚げを一時ストップしたりの協力のおかげで理想的なヤツを運ぶことができた。コレが3メートルになるにはあと何年かかるだろう。

(エビとカニの水族館館長)

写真水揚げされる巨大なマンボウ(三重県尾鷲市で)

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