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(720)閑古鳥

 最近、わがエビとカニの水族館では珍しい鳥類の展示?を始めた。“閑古鳥”という鳥で、人の耳には聞こえないが「ヒマー! ヒマー!」と鳴き続けている。

 こんな冗談が言えるうちはいいが、ハッキリ言って近頃の入館者の激減は笑い事では済まされないレベルにまできている。そりゃそうだ。秋には近畿自動車道紀勢線の延伸に伴って暫定終点のすさみ南インターチェンジ出口に新設される道の駅すさみの敷地内に、今の3倍のボリュームになって移転オープンするのだから。誰もが「新しくなったら行こう」と思って当たり前だ。

 中には「移転のためにもう閉館したんでしょ」と思っている方もいるようで、電話で問い合わせがあると「いやいや9月初めまでは現在地で今まで通り開館してますよ」と必死でPRしている。

 もっとも、ヒマなのは入り口に据えた料金箱の入り口だけで、われわれスタッフは本来の水族館の維持と移転の準備でおおわらわ。既に旧江住中学校の体育館の補修と改装工事はほぼ終わり、水槽も搬入が終わって、現在配管工事の真っ最中だ。おそらく7月中旬には水槽のアク抜きや試運転を始め、8月中にはろ過槽の熟成も完了するだろう。

 まあこれはこれでうれしいのだが、移転するまでに入館者減で水族館がつぶれてしまっては元も子もない。

 実は今、エビとカニの水族館の展示生物は新水族館のテストを兼ねて思いのほか充実している。特にじっくりとイソギンチャクの触手の間を探さないと見つからないカクレエビの仲間や、モンハナシャコの体表に付着した小さなエボシガイの仲間など、ちょっとマニアックで、入館者が少ないからこそ時間をかけて見ることができる生き物が結構あるのだ。

 皆さま、今がチャンスですよ! そして閑古鳥の駆除にご協力ください!

 (エビとカニの水族館館長)

写真マニアックな生物を見るには今がチャンス

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