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(738)ダイオウイカを食べた!

 「小笠原の母島でメカジキ釣りのはえ縄にダイオウイカがかかって、触腕だけがちぎれて揚がってきたそうです。冷凍して送ってくれるそうですから食べてみましょうか」「標本にしなくていいのか?」「触腕1本だけですからねえ」「よし、それなら食べよう!」

 ウソかマコトか体長が18メートルにもおよび、世界最大のイカとして知られるダイオウイカ。海の魔物クラーケンのモデルや、マッコウクジラとの死闘?で有名なこのイカが、近年にわかに脚光を浴びるようになっている。小笠原諸島周辺で生きたものが学術調査隊によって釣り上げられたり、潜水艇や水中ロボットカメラで生態が撮影されたりして、目にする機会が増えたため。

 確かに一昔前はたまに海岸に打ち上がったり、定置網にかかったりして死んだものが新聞紙上をにぎわせるくらいで、こんなにポピュラーな生き物ではなかった。

 「できました! 刺し身とソテーにしてみたんですけど」

 要はゲソの刺し身と炒め物なのだが、何しろサイズが違う。そもそも触腕は餌を捕らえるための1対ある一番長い腕で、その大きさは私と(写真)比べてみてもお分かりいただけるだろう。

 「うん、まあまずくはないけどやたらしょっぱいな」「体組織に浮力を得るための塩化アンモニウムが含まれているからアンモニア臭いって聞いていたけど、そんなことはありませんね」「新しいからかな」

 食感はイカというよりタコに近い。特にスタッフのHクンが腕を振るって薄く削いだ刺し身は淡泊で水っぽく、味も付けていないのに塩辛い。ねっとりしたモンゴウイカや歯切れのよいすさみのスルメイカとは全く違って、北海道や日本海側で水揚げされるミズダコに似ている。これでまた食レポ?のレパートリーが増えたワイ。

 (エビとカニの水族館館長)

写真【はえ縄にかかってきたダイオウイカの触腕(和歌山県すさみ町江住で)】

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